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カテゴリー: 能登・海のまいもん|2008年5月 8日
◇北国新聞に出ていました。ほくりく食歳時記◇
ほくりく食歳時記 能登のモズク 春はのど越し、夏は歯ごたえ
2008.04.25 朝刊

能登半島穴水町絹もずく
能登半島では早春から夏にかけて大きく分けて三種類のモズクを楽しむことができる。
統計上は同じ「モズク」に分類されるが、その味と食感はまるで別物だ。
能登町越坂ののと海洋ふれあいセンターでそれぞれの違いを聞いた。
●穴水の「絹」
九十九湾に面した同センターの「磯の観察路」周辺にも早春から春にかけてたくさんのモズクが打ち寄せられる。
東出幸真主任(33)によると、これは能登で「絹モズク」と言われるモズクだそうだ
水を張った器の中に浮かせて広げると、力強い太い海藻の先端に、見るからに柔らかそうな海藻がついている。
東出さんによるとこの細い海藻がモズク。ヤツマタモクという標準和名の海藻ホンダワラの先端にくっついて生きている姿は、文字通り「藻付(もづ)く」である。
褐藻綱(かっそうこう)モズク科モズク属に分類されるこの海藻は、真冬から早春、主に穴水などの七尾湾に上がる。
又野康男館長(61)によると、細くて柔らかいため、かむというより飲み込むように食べる、のど越しがごちそうの春先の味。
水洗いして椀(わん)に入れ、熱々の粕(かす)汁やみそ汁を張って汁物にしてもおいしい。
気温が上昇してくると輪島市門前地区ではクロモが採れる。
調査では五、六月ごろに採取されることが多く、加賀では二月ごろに採れることもあるそうだ。
名前通り黒っぽい。食べると歯ごたえがあり、ほんの少しの苦みと野性的な香りが楽しめる、大人向けのモズクである。
生育場所が限られているため、絹モズクほど豊富に販売されていない。
ただ独特の風味に根強いファンがいるため、金沢でも一部の店では扱っている。
●輪島の「イシ」
さらに六月ごろから八月ごろにかけて主に輪島で収穫されるのはイシモズクである。
文字通り石にくっついて生息しているこのモズクは、何と言っても酢の物が一番おいしい。
ぬめりに負けない、しゃきしゃきとした歯ごたえが楽しめるからだ。
クロモとイシモズクは、共に褐藻綱ナガマツモ科に属し、それぞれクロモ属とイシモズク属に分類される。
しんとなる髄と呼ばれる部分がしっかりしていることから、しゃきしゃきとした歯ごたえが楽しめる。
それぞれに個性的な味わいを保つモズクをはじめ、季節ごとに海藻を味わう能登半島は「海藻王国」として全国の食のプロから注目されている。
ただ残念なことにイシモズクの量が徐々に減っている。
県水産総合センターが能登町小浦で調査したところ、二〇〇二年に同所で生息するイシモズクの量は一九七五年の四分の一に減っていた。
透明度などが低くなり、光の量が足りないことが理由だと考えられている。
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